若い頃、(きっとあの96歳で現役の、日野原先生からすると、今の僕なんかは「若い頃」まっただ中なんだろうけれど…)、僕は何度もロシア文学に挑戦して挫折した。最後まで読むのにとても努力が必要だった。どうして「小説」を読むのに努力が必要なんだと、途中で腹が立って止めてしまうことがほとんどだった。イワン・パアヴロビッチ・ミウウソフ等という、僕らからみたら途方もないような名前が次々に出てきて、その人間関係を把握するのに疲れ果てて、親切に書かれた身分関係図等を参照しながら読み進む大儀さに、本当に閉口させられた。2・3日おいてまた読もうとすると、もうどういう関係だったか忘れているという始末で、ロシア文学を批評する人たちの「能力」にただただ脱帽させられた。結局、『戦争と平和』も、『カラマゾフの兄弟』も、有名な作品はどれも途中でほっぽり出してしまっていた。唯一読んだのは『イワン・イリイチの死』くらいだったように思う。
そんな有名な海外の古典と言われる作品を、今度新たに読みやすいように翻訳し直したシリーズが光文社から文庫本で出版されているというので、本屋で手に取ってみた。『カラマゾフの兄弟』もちゃんと訳されていた!!!!。本当に翻訳する人たちはすごい人達だと思う。どうしようかと迷った挙げ句、唯一読んでいた『イワン・イリイチの死』も並んでいたので、またこの本を買ってしまった!!?(-_-;) 内容はほとんど忘れてしまっているので、まず手始めにこれから読み直してみようと思う。 「また挫折したくない」という、自分の弱さのあらわれだと思う。 いずれ勇気!?が沸いたら…、『……兄弟』にも挑戦してみようと思う。読むことだけにこんなに勇気が必要な本を、最後まで書き上げる作家たち、ドストエフスキーも、トルストイも、本当にすごい人達だと思う。 (それにしてもロシアの人達の名前は、僕にとっては、じゅげむじゅげむごこうのすりきれかいじゃりすいぎょの…、というような名前に等しくて、申し訳ないがとても覚えられない。)
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