☆ 先日国会の予算委員会で日本維新の会の西田譲という議員が、低線量のセシウムは人体に無害であり、早く住民を帰郷させて住民自身によって除染をさせるべきという趣旨の意見を述べたという。強制的に避難させることは反医学・反科学だと言い、故郷に帰れないのは憲法に違反すると主張したそうである。このニュースはテレビでは全く無視されていて、新聞記事としても「赤旗」と「朝日新聞」だけだったようである。
☆ とうとうこういう暴論を国会の場で発言する議員が出てきた。いわゆる「放射線ホルミシス説」なる未確立な説に依拠するものであり、震災から2年しか経っていないのに安全と断言できる根拠は何もない。放射線の影響は、10年20年30年と長期にわたって追跡調査することによってしか影響の有無を断言することはできない種類のものである。これほど短期間に、すぐに安全と断言すというだけで、それは非科学的と言えるだろう。この点は、これまでもとりあげてきた小林よしのりの『脱原発論』189頁以降に詳しく説明されている。
☆ 西田議員はまだ30代の議員である。このような意見を述べるのであれば、妻や子を伴って福島の原発の避難区域に移住してからモノを言ってほしいものである。こういう暴論を吐く人たちに限って、自分は原発から遠く離れて暮らしながらこのような発言をすることにどの様な説得力があるのだろうか。さらに言えば、そこまで言うなら、東電の原発を、東京から遠く離れた福島に建設するのではなく、東京に建てる運動をしたらどうか。国会議事堂の横にでも造ればよいのである。福島から東京へ送電線で送るだけでも随分無駄をしているのであって、安全で健康にも良いのであれば、送電の無駄のない東京に原発は造るべきと主張するべきである。幸い西田議員は東京電力の営業エリア内である千葉を選挙区にしているのだから、東京に近い千葉にも原発を誘致する運動をすればよいだろう。是非自分の選挙区内に原発を作ろう、という運動をして選挙戦を戦ってほしいものである。
☆ 夕方から久しぶりに自由な時間になった。約25分くらい歩いて近くの繁華街に出かけた。上限の月が綺麗に浮かんでいた。温かい夕暮れで、汗をかいた。何だかこのところの急な暖かさで、桜も開花したそうである。
☆ 昨晩、ある会議の後、飲み会に誘われて参加した。86歳の大先輩の隣席で色々話す機会を得た。自分の20歳上の先達でありながら、若々しい声の張りと、生活をきちんと律して暮らしておられるご様子や、ご意見の一つ一つが非常に柔軟で、また若者の意見に耳を傾けられる姿勢…、それらの全てにただただ敬服させられた。本当にすごいなあと思わせられた。 20年後、自分は多分もう地上には居ないように思えるのだが…(-_-;)
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