CS放送で、映画『ニライカナイからの手紙』を観た。体調不良でぐったりとしつつ、テレビを点けてみたら、ちょうどこの映画が始まるところだった。何の予備知識もなくぼんやりと終わりまで観てしまった。
八重山諸島の一つ竹富島と、東京の渋谷や吉祥寺が出てくる映画で、ついつい引き込まれていった。自分が鈍感なのか、最後までその「仕掛け」を予測することが出来ず、孫や娘を思う寡黙な「おじい」の心遣いに気付かず、制作者に「はめられて」、涙涙のクライマックスだった。巧妙な映画作りの手法に脱帽させられた(^_^)
まだ若くして、子を残して死に行く無念さとやり切れなさを思う。理不尽で不公平な運命を思う。母と祖父の「たくらみ」にみごとにだまされて育てられた娘の揺れ動く気持ちにも心が揺さぶられる。映画を作ることや役者という職業に就くことの魅力を、…今さらどうしようもないけれど…、思う。もう一度別の人生を送ることが許されたら…ありえないが…、役者になりたいと思う。
行ったことのある竹富島へまた行ってみようかなあ。石垣島の港から高速艇で10分くらいで着くことができたはず。映画には懐かしい竹富島の風景と、そこで暮らす人達、そして井の頭公園への入り口の階段、「いせや」という看板も映っていた。登場人物がいずれも暖かかったのが救いでもあった。
郵便局の…日本郵便の宣伝のような側面もあったけれど(^_^)、おじい役の平良進という役者に心惹かれた。この人はネットで検索すると、テレビドラマ「ちゅらさん」のおばあ役だった平良とみさんとご夫婦だそうだ! こんなことも知らなかった!
もちろん主人公の蒼井優さんも、脇役達も頑張っていた。 映画は良いなあ!