飯嶋和一の歴史小説、『黄金旅風』と『出星前夜』は天草と島原を旅してから読むとまた格別だろうと思う。今回このように旅行するのなら、もう一度小説内容を確かめてから来るべきだったと悔やまれる。…けれども、まあそれも無理なことだったから、帰ってから再確認したいと思う。
原城の跡に立ってみて、海に突き出した丘とでも言える地形で、いかにも当時の典型的な城の形をしている島原城とは随分趣きを異にした城の様子を実感できた。
強い海からの風を受けながら、3万人もの老若男女が死んで行った…多くは飢えに苦しみながら…場所なのだということを、しばし黙想しながら思いを馳せてみた。
あのヘビーな小説をもう一度読んで見ようと思う。何か所かの博物館等に立ち寄ったけれど、どこにも飯嶋和一の作品は紹介されてはいなかったのが残念ではある。
今夜は島原温泉に泊まった。明日は雲仙地獄経由で長崎空港へ行き、夜はまた東京である。
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