何日もかけて、『卵をめぐる祖父の戦争』を読み終えた。“レニングラード包囲戦”を奇跡的に生き抜いた主人公の少年レフが、高齢者となった今、孫に壮絶な体験を語るという形式で書かれた小説。
理不尽な命令を果たすために、厳寒の‘荒野’をさ迷い、度々迫って来る危機を奇跡的にすり抜けて生き延びたレフと彼が出会った2人の‘友’との命懸けの1週間が描かれている。
戦争と言う壮大な愚行と、性に目覚めた少年の日常心理と、一瞬ごとの判断と運が生と死を分けていくという異常な状況が丹念に描かれている。
25章で眼をウルウルさせてしまった! 本当に人生は理不尽だと思う。
この1週間も本当に忙しく重い1週間だった(-_-;) 小説は、そんな日常から僕を救い出してくれる。いつも電車かバス等での移動中にしか読めないけれど、現実逃避にはなくてはならないアイテムである。さて、次は何を読むか…(^_^;)