CS放送の番組で地震のメカニズムについて詳しい解説をしていた。その中で、地球の表面を覆っている岩盤はわずか数㎞に過ぎず、もしも地球を1個のリンゴの大きさだとするとその薄皮程度だという。
この薄皮の様な岩盤の下はマグマが充満しており、このマグマは、常に中心の核によって熱せられて対流しているらしく、考えてみれば本当に不安定な地盤の上で人間は暮らしていることを痛感させられた。安定した地盤と言われている、例えばヨーロッパの大陸であっても、この状況は同じ様なもので、不安定な日本列島などはどこへ行ってもいつ地底のマグマの世界へ落ち込んでも不思議ではないように思われた。
地球という惑星が誕生して、人間の時間で言えば途方もない時間を経過して人が住める世界にやっとなって、でもこの状況が永遠に続くわけではなく、いつの日か人の住めない星に変わっていくことは明白なようだ。人間が創った様々な工作物、伝統、文化…、それらの全てを乗せていつの日か死に絶えた地球が宇宙空間を彷徨う日がやってくるのは確実なようだ。個々の人間の小ささと、生きている時間の短さを思う。
宗教や民族や思想的対立によって争う人間の業とでも言うべき貧しさを思う。権力欲や支配欲や、金銭への執着や、それら一つ一つの人間的な業がこの地球の未来をいっそう短いものへと変えて行こうとしているように思える。
この様な“現実”を前にしながら、でも人として一歩ずつ歩んでいくしかないのだと思う。失敗を重ね、多くの人を躓かせ、反省ばかりの歩みだけれど、ま、一歩ずつ。
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