☆ 警察庁の発表では、刑法犯が減り続けており、10年連続で減少しているという。殺人事件は戦後最少を更新したという。この記事を朝日新聞東京版では、1月10日付朝刊の37面、下の右隅にわずか19行を使って報じている。きっとこれが殺人事件が増えたり、事件全体が増えればもっと大きな記事にするのだろう。つまり、病理的状況が拡大していることが読み取れる場合は、大きな記事になり、その逆はとても小さな扱いの記事になる。この扱いはやはり疑問である。 だから、未だに多くの人は犯罪が増えている、凶悪犯罪が増えている、少年事件は増えている等々と間違った理解をしている要因の一つだろう。 「減少する犯罪」をもっと大きな記事にしてもらいたい。他紙を見ていないので比較できないが…、特集を組んでもらいたいと思う。
☆ 一方で、今回の記事には扱ってはいないが、高齢者や知的障害者の累犯者が増えていて、法務省と厚労省とが連携してこの問題に取り組み始めている。いきわたっていない社会保障と、不十分な社会福祉サービス、文部科学省と厚労省との連係不足等々の問題が垣間見えるし、高齢者や知的障害者の貧困の問題が背景にあると言われている。このことは別途また考えたい。
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