新聞によると、来年度文部科学省は全国の141地域に配置することになったという。文科省の中の研究会が、昨年5月か6月に児童虐待やいじめなどに関する報告を行った際に、欧米の国々で活用されているスクールソーシャルワーカーをわが国でも活用すべきと提言したのを受ける形で来年度制度化に踏み切ったようである。小中高のどのレベルで配置するのか、常勤なのかどうか、141地域とはどこなのか、一人のソーシャルワーカーの担当数はどれくらいになるのか、資格要件はどうするのか、等々わからないことが非常に多いので、何とも言えない部分もある。 このブログでも去年4月か5月頃に、スクールソーシャルワーカーの配置が必要だと書いたけれど、これが実現して、子ども達の直面している問題を心理的側面からのみ対応するのではなく、心理面への配慮をしながら生活場面での解決に貢献できるソーシャルワーカーの配置を是非実現させて欲しいものである。
ミネソタ州のミネアポリスへ行った時に、生徒数1700人という公立高校を訪問する機会があって、その時にスクールソーシャルワーカーと面談することができた。その高校には4人のソーシャルワーカーが配置されていて、その仕事は、地域社会で働いているソーシャルワーカーとほとんど同じ仕事をしていると言っておられたのが印象的だった。ドラッグ、アルコール、人間関係、暴力や犯罪、親子や家族の関係、家族の崩壊、貧困などの経済的問題、等々を上げて説明してもらったことを思い出す。ミネソタ州の公立高校はほとんどここと同じ状況だと言っておられた。
中途半端に配置して、担当者が過労でつぶれるようなことになって欲しくないので、何とか配置する以上は成果が上げられるような配置をお願いしたいものである。