高温多湿の大阪
何年ぶりだろうか、本当に久しぶりに、南海高野線から泉北高速鉄道を利用した。難波を出て、新今宮を通過して大和川を渡って浅香山、堺東、昔この辺りで働いていた頃のことを思い出しながら、窓の外を眺めたけれど、風景は随分変わっているようで、30年以上も前の面影はほとんどなかった。堺市役所が高層ビルになっているのがチラッと見えた。あの頃、自分の30歳前後の頃は、本当はどんな人間だったのだろうか。
堺東駅を毎日利用していた。NHKの大河ドラマが『黄金の日々』という堺を舞台にするものだった。大和川を渡ると、人々の意識というか生活信条というか、何かがかなり違うことを実感させられた日々だった。
蒸し暑さはあの頃と変わらなかった。あの頃職場にエアコンはなく、開け放った事務室の窓から臨海工業地帯の、有害物質入り?の煙を吐き出す煙突がよく見えた。堺の勤務になると鼻毛が伸びると言われ、鼻をかむとちり紙が黒くなった!!! 1年11ヶ月という中途半端な期間をこの界隈で働いた。そうだ、週に一度岸和田へも応援に行っていた。
大阪を往復する間に、『リプレイ』という小説をやっと読み終えた。前にも読んだ本のはずが、最後まで完読せずにいたようで、今度は完読した。本当に複雑な気分にさせられた。何度生きても、結局は今この人生を精一杯誠実に生きるに越したことはないのだろうと思わせられた。
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