今朝の朝日新聞に、筒井康隆による「蒲団にもぐり込み泣いた」と題するエッセイが掲載されていた。「児童文学者」坪田譲治の書いた『風の中の子供』と『子供の四季』という二つの作品を紹介しつつ、それを自分の暮らしと関わらせて書いている。蒲団の中で読み、主人公の兄弟の環境の哀れさに、「可哀想で可哀想で」読後に「蒲団にもぐりこんで泣いた」というのである。そしてこの兄弟は実在の人物で、二人して「出征」したことも後に知ったという。
僕もこの「小説」を、筒井康隆氏よりも随分後で読んだが、それよりも先に、ラジオの「連続放送劇」?で善太と三平のお話を毎回欠かさず聴いた。(と思う) 善太と三平のどちらの役だったか覚えていないが、小柳とおる(漢字は失念)という子役の男の子の声がとても可愛くて(とってもハスキーな声だった)、確かに彼のファンだったと思う。その声にひかれて毎回聴いたのだと思う。
筒井康隆氏は出征した後の実在の善太と三平がその後どうなったのかは知らないと書いていたが、声優だった小柳とおるは、確か二十歳の頃に交通事故で亡くなったというニュースに接してショックを受けたことを覚えている。
また一度、改めて読んで見ようかなぁと思う。
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