敬愛する先生が急逝され、前夜式に参列するため京都にやって来た。
少し早く着いたので、出町柳の龍月堂に寄ってみた。何年か前に来た時は開店前で入れなかったけど、今日は多分40年ぶりくらい経つと思うけれど、入ることができた。店内は改装されていて昔のままではないけれど、雰囲気は昔と変わらず漂っていた。昔以上に「音をだすな」という指示があちこちに書いてあって、ちょっと???と思う点もあったけれど、静かな場所でクラシック音楽を楽しんで欲しいという姿勢が徹底されているということか…。客のリクエストに応じてLPレコードで聴かせるスタイルは昔のままで、休日の夕方、大きなスピーカーに向かって豪華な椅子に身体を埋めていた客は男が6人、女が1人だった!
東京のトナカイという、食事をしながらオペラなどを生で聴かせるスタイルのお店とは随分こだわりに差があるようだ。
改めて、出町柳界隈をブラブラしてみると、随分魅力的なお店が沢山あって、ここだったら住んでも良いなあと思わせられた。
前夜式で、大先輩の生涯を改めて振り返り、1人物思いにふける一時であった。御遺体を拝し、確かに亡くなられた事を実感した。
結局僕たちは皆「旅立って行く」ことからは避けられないのだ。当り前だけれど…。
昔は何日もかかった距離を、僕は新幹線で日帰りで東京と京都を往復している。