すぐにやらねばならない仕事を横に置いて、『出星前夜』を読み始めてしまった。ディテールを大切にして丹念に書き込まれた小説にグイグイと引き込まれ、わずか50頁目だけれども、たどり着いた!!! 残りはまだ約500頁もある。 恥ずかしながら涙が出て仕方がない(=_=)。 仕事なんか〝たいしたことはない〟と思わせられる(-_-;) でも、仕事に出かけなければならない!! 嗚呼!!! こういう〝仕事〟をやり遂げられる飯嶋和一氏にただただ脱帽である。
きちんと禁欲的な暮らしをしつつ、一つの小説を書き上げるという作業は途方もなく、想像もつかない。たとえば、「桂枝加附子湯。桂枝三、生姜二、大棗二、附子一、甘草一」といった、漢方薬の配合を、個々の患者に合わせて次々と変えていく記述一つをとっても、その背景に漢方薬全体に関する知識を吸収していないととても書けないし、また当時の細々とした生活場面の描写一つ一つも準備作業として求められるもので、それを丹念に積み重ねられる結果が4年で1冊ということなのだろう!!!
驚きつつ、敬服しつつ、ぼちぼちと読ませていただこうと思う。
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