先日、朝の通勤電車が人身事故で遅れ、若者言葉で言えば激混み状態だった! その日、駅に着いたら人があふれていて、運転が再開されていたけれどホームにたどり着けない状態で、電車が次々やっ来て徐々に人がはけて、やっと自分も乗ることが出来た。65分の遅れだとアナウンスされていた。
この日、中央線、東海道線、京浜東北線で、ほぼ同じ時間帯に人身事故があり、電車のダイヤは滅茶苦茶になっていた。
ホームにたどり着けない状態の時、多くの人が携帯電話を取り出してメールをしており、多分「人身事故のため遅れる」と職場の上司か同僚に送っているのだと思われた。自分も多くの人達と同じように、待ち合わせの場所に間に合わないのではないかと思ってメールを送った。
ここで思ったことは、僕自身もそうだけれど、乗客の多くは人身事故に慣れっこになっていて、誰かが亡くなっているという重い事実にあまり心が動かされず、「どうしてこんな通勤時間帯にやるんだ!」等という感情が起こってきていて、これは本来人の死という場面に遭遇した時の反応としてはあまりに非人間的な反応をしてしまっているということだけれど、自分も同じ反応をしていることに驚かされる。
また駅の状態は、一見すると大混乱と言える状態に見えるけれども、実は人があふれていても整然としていて静かで、多く皆さんが黙々と携帯の画面を見ながら指を動かしていて、これも考えてみれば異様な光景なのに極めて日常的な風景になってしまっていて、自分もその風景の一部になっている事に気付かされる。
この様にして年間3万人以上の人が自ら命を断っているという。全国で毎日100人近い人達がこの様にして亡くなっているという。追い詰められた人達の心情は想像の域を出ないけれど、生きていればいつかきっと良い事があるはずで、「あの頃が最悪だったねえ」と振り返る事が出来る日がきっと来ると信じて生きていきたいと思うのだけれど…。
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