この年の瀬にイスラエルは大規模な空爆をパレスチナの人々に向けて行った! 何たる蛮行だろう。この国の政治家たちは過去の歴史から一体何を学んだのだろう。一部のパレスチナの人々を囲い込み閉じ込めるような塀の建設は、ワルシャワでユダヤ人たちがナチスにやられた非道な方法をそのままなぞった様な蛮行だし、異民族との共存ではなく異民族を殲滅しようとするがごとき行為は、まさにナチズムそのものではないだろうか。
イスラエルという国家の建設は、その地で暮らす多くのパレスチナの人々を難民化させることで実現できたように思えてならず、元々無理があった。加えて、話し合いや妥協を一切認めない強硬な政治戦略が未来永劫続けられるとは到底考えられないのに、これを一向に変更しようとしない姿勢にはただただ呆れかえるばかりだ。
思い返せば、クリントン大統領の時代にイスラエルとパレスチナとの和平に向けた話し合いが進み希望が見えたかに思ったけれど、阿呆ブッシュと「新自由主義」の人々の登場で全てがご破算になり、その結果としての9.11テロだった。結果としての9.11であったにもかかわらず、それが出発点のように公言するブッシュ一派の宣伝はイスラエルを一層強硬路線へと走らせ、現在の泥沼状態を引き起こしているように思えてならない。
遠くの国と上手くやれても近隣諸国となかなか上手くやれないことは、日韓関係や、インドとパキスタンの関係を例に出すまでもなく多くの国々の国境をめぐる争いを見ると明らかだと思う。話し合いや妥協を拒否する政治家の方が国内では大衆の喝采を集めるというのも一般的だから、選挙が近づくとこの様な強硬路線に走りやすいとも言われている。そして結果として一般のパレスチナの人々がいのちを落とす! 何という愚かなことだろう。人類に未来はあるのだろうか。
異なる思想、異なる宗教、異なる文化、異なる生活様式、それを互いに承認し合うことでしかこれからの地球社会は生き残れないと思う。話し合いと妥協の出来ない政治家こそトレンドでないことを訴えたいと思う。
人間の質は、昔から一向に向上していないように思えてならない。
大人の国々の代表は北欧の国々だと思うが、私たちの国は一体全体…!